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特集:大田区から3.11被災地へをはじめます

被災地へのさまざまな想い

 「おおたジャーナル」読者の中には、原発をめぐる問題に持続的な関心をもつ人は多いと思います。反原発・脱原発の集会に参加する方々の割合も、世間一般から比べて相当高いでしょう。その意味で、福島第一原発事故から2年半あまりが経過し、その収束に程遠い現状や、避難か残留かの選択を強いられて呻吟する人々のことに、それなりの関心はあるのではないでしょうか。
しかし、その情報は錯綜している、と感じることも多いのが正直なところです。自分たちの立ち位置によって、受け取る情報はあまりに違う。極論すれば、「脱原発だからみんなが仲間ではない」状況が先鋭化しているようです。
 傍観者的な「批評」や、時に「加害者」であることを忘れた、高みに立った視点から語ることが、苦しめられている人を二重に傷つけるような状況が、この間、多く見られました。「共に生きる」具体的な活動の中から、語ることが求められていると考えます。

本誌での空白

 そうした状況への、「おおたジャーナル」なりの、ひとつの視点を提起できないだろうか。それが、この特集の趣旨です。3.11発災直後から現在にいたるまで、大田区では被災地と関わる多くの取り組みがなされています。そうした活動への視点が、「おおたジャーナル」にはありませんでした。
 例えば、福島原発事故以降、大田区に避難した福島県民が、行政の掌握している範囲だけでも200世帯に及んだこと、今でも150世帯ほどが生活していること、その全戸調査が区の事業としておこなわれ、今でも相談員の訪問、定期的な避難者の懇親会の開催、生活相談会の開催等がおこなわれていること等は、読者に伝えられてきませんでした。編集会議で「えっ、知らないの?」と驚いたのが、正直なところです。

情報をお寄せください

 そこで、この間、被災地支援をめぐって多くの取り組みがあること。その経緯を、「おおたジャーナル」に連載形式で報告していこうと考えています。具体的には、

 

*大田区の東松島市への支援と福島からの避難者への支援。
*「大田区被災地支援ボランティア調整センター」の活動。
*原発事故被災地南相馬の移送支援事業「さっと」事業。
*『食』をキーワードに応援・支援するボランティア活動団体「くぅ〜の東北」

 

 その他、情報提供や取材を通して、さまざまな活動の経緯と現在を紹介していきたい、と考えています。読者のみなさんも、情報をお寄せください。

(OJ編集長)

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