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11月21日夕、日比谷野外音楽堂は怒りに包まれていた。その的は言わずと知れた特定秘密保護法案。
国民主権という民主主義の根幹を破壊するに等しい稀代の悪法だが、実質改憲と言っていいこの法案を安倍政権は持ち出した。今臨時国会で強引に成立に持ち込もうとする安倍政権の暴挙に何としてもストップをかけようと、日弁連が後援し、STOP!「秘密保護法」11.21大集会実行委員会が呼びかけた同集会に人々が決起した。
超満員で音楽堂閉門
報道が伝える、みんなの党、維新と自・公与党との怪しげでほとんど実効性のない茶番的修正談合、そして衆院採決間近との観測に怒りは一層高まり、仕事を終えた人々が続々とかけつける。午後6時半開会と案内されていたが、それを待たず音楽堂内は文字通り立錐の余地もなくなっていたという。「という」などと書かざるを得ないのは、これを書いている本人が音楽堂に入ることができなかったからだ。超満員、危険ということで、午後6時15分過ぎには音楽堂の扉が閉められてしまったのだ。運良く中に入れた人が撮った写真を見ると、なるほど演壇ギリギリまで参加者が座り込んでいた(上写真)。
ひたすらデモを待つ
しかしそれでも参加者はつめかける。音楽堂を取り囲む日比谷公園通路も人であふれかえっていた。集会整理のスタッフが声をからして外でも会場内の発言は聞こえるなどと叫んでいたが、外は外で大変な喧噪、聞こえるはずもなかった。しかし参加者の意気込みは十分、各自手作りで作ってきたプラカードなどを振りかざし熱気の中デモを待ち続けた。手作りデコレーションは3.11後の脱原発決起の頃から目立ち始めたが、それはこの日も健在。電飾をあしらったりと、その彩りはますます豊かになっていた。面白いところではある若者。
何枚ものプラカードを重ね紙芝居のように次々と出す。飛行機撮影が趣味というこの若者は、その趣味も弾圧されかねないと本当に怒っていた。
2コースへ長いデモ
午後7時半集会は終了、1万人が参加という主催者発表を背に待ちかねていたデモへ。銀座コースと国会請願の2コース。しかし外にいた私たちはどこに行けばどのコースになるのか皆目分からない。ほとんど1時間待たされるまま気がつけば国会請願コースの人並の中にいた。延々と長い列が国会へと進む。そしてわれわれの後ろには、まだ公園で待つ人が長々と列を作っていた。
事態は予断を許さないが、廃案めざす努力を尽くさなければならない。この日の集会はそこに向け一つの足掛かりを示した。
(ストップ海外派兵、改憲ノー 南部共同行動・大道寺)