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今井さんを偲ぶ会とおおたジャーナルの追悼特別号の発行も終えて、では今後の本誌をどうしていくのか、その方向性について、現時点で考えていることを明らかにしておきます。
■まず、6月に緊急編集会議が持たれ、確認されたことを正確に伝えます。
・16ページだった本誌を12ページに減ページしつつ、来年2月までは発行(8月号〜2月号、計8回発行)その間に、いくつかの見直しや検討をおこない、それ以降の発行をどうするのかを決める。
僕は「新編集長」と言われますが、正しくは、来年2月までの編集長代行です。
■解決すべき課題について。当面の発行は、当初の不安よりは比較的無事に進行しています。原稿管理から組版までの編集作業は2人の編集協力者の奮闘で問題なく進行してきています。執筆者も従来のメンバーがいます。もちろん、満蒙開拓団の調査執筆に関しては中断状況はやむなきところですが。ではなぜ来年2月までという限定をつけたのか。継続するためにいくつかの課題があるからです。
○課題1:赤字体質の解消。おおたジャーナルは印刷、送料含めて1号あたり2万5000円、年間30万円が発行コストです。購読料は一人2500円。16年前の出発時は、収支が合う前提の発行体制だったのですが、時間の経過とともに、送付している読者数と入金状況の差が大きくなり、その解消に手が回っていない、というより、今井さんがカンパで補てんしていた状況があります。入金状況は、以前は40%代。最近60%にまで回復してはいますが、これでは赤字です。解消には2通りあります。
・A:120人入金されれば収支は合う。
・B:入金状況が現状のままでも、年間15万円を編集会議参加者が負担すれば継続可能。毎月各自2000円強ずつ拠出すれば、できないことではない。
2月以降も継続するなら、どちらかを選ぶことになります。
○課題2:「おおたジャーナル」の特質・役割を見直す。もともと本誌は、「地域運動ネットワーク情報誌」として企画され、それが頓挫した上で、今井さんの「地域発の報道誌」として出発した経緯があります。何よりも今井編集長の執念と膨大なエネルギーの注入を基礎に発行されてきた本誌。その中心を失って一般的な同人ミニコミとして継続するのはなかなか厳しいものがあります。
「おおたジャーナル」がめざしてきたミッションを検証しつつ再定義する作業を、2月までにおこない、その作業を踏まえて、今後の方向性を決めて行く考えです。とりあえず今、考えている項目は以下のようなものです。
1.「ジャーナル」の基本である、地域課題と地域活動の報道を検証する。ひとつには、情報共有機能の検証。現状は書き手が限られ、「書き手が知っていて書ける内容」という傾向が強い。地域で活動しているさまざまな人々に、積極的に情報提供を呼びかける必要がある。また一度とりあげた課題のその後が継続的に追い切れていない傾向がある。課題の連続性を意識する。
2.月刊の根拠である、「インフォメーション」の活用度を検証する。地域イベント情報の発信共有機能の検証。情報提供が役に立っているだろうか?
■新しい試み:インターネットでのおおたジャーナル記事の公開と記事のウェブデータベース化へのプロジェクト始動。
「おおたジャーナル」は、存在感に比して発行部数は決して多くはなく、ごく一部の人に知られる存在です。労力を費やして取り上げた内容は、より多くの人に共有されるべきものだと考えます。今井編集長もその問題意識から、ホームページ「おおたジャーナル広場」を開設し、永年にわたってホームページへの記事の転載を続けていましたが、さすがに個人の労力に余るものがあり、2008年で更新を停止していました。また、今井さん個人で運営管理していたので、以降の更新は困難な状況です。
この状況を憂慮した久下格さんが、新ホームページの開設の必要性を訴え、更新作業を引き受ける用意のある旨、申し出ていただきました。
この協力申し出を受けて、久下さんに実際にホームページを作成していただきました。そして、しげのが代表を務めるインターネットラジオ「OpenSession(オープンセッション)」が所有しているopensession.main.jpというドメインの下に、「おおたジャーナル」の新しいホームページを設置しました。
http://opensession.main.jp/oj-hiroba/
現在、おおたジャーナル8月号のデータもとに作成したページをを公開しています。その他の号のデータも順次久下さんに渡しながら、更新を続けていただき、記事の公開をすすめていきたいと考えています。
以上、現状報告です。読者のみなさんからも質問・提案等いただければ幸いです。
(編集部・茂野)