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大田区の地震予測と日々の備え(2)
身の回りの自然をよく知っておくことが大切

 新聞各社は、最近は南海トラフの地震の怖さをいろいろ書き立てている
 しかし、どれも表現は抽象的だし、庶民側から見ると、「これ」と光る内容はない。個人個人の備蓄を都は3日間分、国は1週間分としたくらいだろう。要するに「いざ」に備えて心がけておけ、自助しろ、公助はないぞと言うところか。「じゃ税金払わないぞ」と言いたい。何のために「公」はあるのか、全く安倍政権には参る。庶民に支払いの義務ばかり押し付けて国側の義務は放棄ですか。

関東、百年に一回は大地震

関東地方で発生した主な大地震
寛永小田原地震 M7.0 1633年
元禄地震 M7.9〜M8.2 1703年
天明小田原地震 M7.0 1782年
嘉永小田原地震 M6.7 1853年
関東大地震 M7.9 1923年

 では、これに対して私たち関東ではどうなのか、と言うと、過去のデーターを見てみましょう。
 こうしてみると、百年に一回は来ているのですから、また、3,11で東北は6メートルも動いたのですから、どうみてもしかるべき用心といざの時の準備が大切です。


予測と予知の大混同

 3・11ではっきりしたように、地震学会さんは「予測」は出来ても「予知」はできないと言う。それじゃ、何百億かけて設置した機器などの税金の浪費はどうなるのだ、と「民」は怒り心頭である。ここで、予測とは、「ここ10年以内にうんぬん」であり、予知とは「今年の冬には起きる可能性がうんぬん」である。「おおざっぱ」とおよそで「何日頃起きるか」、の差であろう。

マスコミの知らせない真実にこそ

 筆者は地震についての長年の取材で、いろいろな体験をしてきた。伊豆の宇佐美では「大津波が来るぞ」と、夜中に情報が流され、町があっという間に無人の空になる、というすざまじい体験もしている。3・11のような影響範囲の広い、更に震源が次々に伸びていく地震はともかく、一般的な、例えば奥尻や、伊豆、阪神、新潟のような規模・範囲での地震では、じつは、地震の揺れが来る寸前には、とても不思議なクラック音が地中深い所から必ずしてくる。これが聞こえたら2−3秒でぐらっと来るのが常だ。伊豆の群発地震の時には、4−5分おきに、一日百回を越える地震がきたから、ますますこのクラック音と、揺れの関係は明白であった。地鳴りの時も同様である。これはじつは、マスメディア等では知らされていない3・11の何か月か前の箱根の連続地震の時も同じ状況だった。なぜ知られていないか後に解説するが、筆者が言いたいのは、要するに大きな揺れの何秒か前には必ず地中の奥深くから,割けるような不気味な音がしてくる、と言うことである。これを知るだけでも、何秒かは早く「受け身」の態勢が取れる。これを知ると知らないとでは運命が大きく分かれる。まずは直近の話である。

最新の予知技術、たまたまの的中か

 何秒ではなく、何日か前に知る、ということではいわゆる予知がある。最近、地震の予知をかなり正確に当てる科学者が現れ始めているのをご存じだろうか。
 これまた、メディアでは封鎖されている。もともとネットやワイドショーなどでのいい加減な情報は今までもたくさんあったが、あらゆる地震学者と直接会い、話したことのある小生としては、北海道大学の森谷武男教授と、それに関する電磁波についての研究者たちは本物である。彼らの手法は以前から「あの方法はあたるらしい」と噂されてきたものの、疑問の部分も多々あった。しかし3・11もじつは予知を的中させている。更にその後の北海道の地震もある程度予知できていた。驚きだ。

「エリア以外のFM放送が聴けたら危ない」その予知科学とは

 その予知方法を簡単に解説すると、地震が起きる前は地殻にとてつもない強い力が加わる。これは誰しも想像出来るところだ。するとその地中から静電気が地上にたくさん発生・飛ばされる。このことも証明されている。さて、その先だが、この静電気は大気圏にある電離層を攪乱する。するとそこを飛ぶ電波のFM波は特に攪乱されてしまう。この結果、FM放送が雑音で聴けなくなったり、あるいは、逆に普通の時以上に遠くに飛んで聴けたりする。じつは他のラジオ波も攪乱されてもいるが、この特に反応するFM波について常時観測していれば、地震の予知は可能だと言うのがFM波の研究者たちの意見だ。しかも、阪神の地震の頃から以降は順調に予知は的中してきた。

日本人の「お上だい好き」「権威主義」。国はその方法「も」取り上げない

 ではなぜ、そういういい方法を国・気象庁は取り上げないのか。答えは簡単である。自分たちと異なる学問的方法は認めないというのが日本の学者の世界だからである。これは実に馬鹿げた話だが、日本の教授や研究者の世界は、これが普通なのである。ゆえに、彼らから見てちよっと筋道を離れた研究は、どこの機関でも出来ないというか、やらせてもらえないし、許されない。また認められない。「学問の世界はまさに島国根性の塊である」、と言われるゆえんだ。じつに馬鹿げていると思いませんか。こんなことでせっかくの新しい予知方法が無視され、国民が被害を被るのではたまったものではない。お分かりになるだろうか、「日本ってそういう国だよね」。だからとてつもなく革新的な発明はこの国からは生まれないのである。ノーベル科学者たちも、ゆえに日本人でもアメリカにいて研究している。これはマスコミの言う「アメリカではお金がふんだんに使える」という問題だけではないのだ。自由な研究が出来ないという、ゆゆしき問題だ。違う意見を認めない、困った教育方針である。文科省の問題である。

大田区民は自分の家族、独自の予知法を確立せよ

 だから、予知でお勧めしたいのが、ネットで森谷教授の予知をいつも気をつけて見ておくことである。現在はお上によって封鎖されている。が、探せば見つかる。
そして更にプラスは、これも被災地で「やっぱり」と感じたことである。これも3・11では何故か全く報道されていない。
答えは「言い伝えの前兆現象を捉えろ」である。現地で被災者たちと話すと、阪神の時と同様に数々の不思議な予兆が事前に起っていた。NHKの言うまゆつばものではない、噂、デマでもない。

日頃の身近な変化に気を配れ

 予知のプラスの結論はずばりーーー「日頃の身近な変化に気を配れ」である。
 被災地の村や町の人たちが語った「前兆現象」をご紹介しよう。主に宮城・岩手・福島の被災地の人たちの言葉である。これは決して非科学的なことではない、被災地のどこでも聞けるメディアの教えない本当の話である。

 数日前から海が濁って海底からあぶくのようなものが吹いていた。
井戸水が何故か枯れた。
ネズミが急に見られなくなった。
小魚――イワシ・ボラなどの群れが沢山目撃された。
隣の犬が異常に数日間吠え続けた。日頃吠えない犬なのになんだろうと言っていると、その後ピタッと吠えなくなって、その日に3・11が起きた。
 海の先に不思議な大きな発光を見た。これは、ユーチューブのビデオ映像にも載せられ、紹介された。
 普通では見られない重い雲が幾重にも空を覆った。
 猫がいつもより高い所に上がって呼んでも降りてこない。おかしいね、と笑っていたら、どーんと来た。
 数日前から小鳥が異常に騒ぎ鳴いた。
 数日前に地鳴りや、遠くで大砲を打つような音が聞こえた。なんかおかしいぞ、と、噂していたら、翌日に大地震が来た。
 ミミズ・蟻が異常に地上に這い出していた。

 これは阪神・伊豆・奥尻の地震などでも何回も聞かれた現地での証言である。単なるいい加減な噂ではない。筆者が直接この耳で聞いたものである。上記の「隣の家の犬が異常に吠えた」おかしいぞと思ったと言う漁師さんは、おかげで津波から逃げ切り、今も健在だ。一方、それをおかしいとは思わず聞き流したお隣の漁師さんは流され亡くなったという。なんとも象徴的な話ではないか。(写真はその漁師さんの津波で破壊された建物)
 周囲のちよっとした変化にも十分気をつけておく、その心構え、注意力こそが、結局は一番の予知であり、自らを救うのは自からであり、それが家族・近隣をも救うものだと、言えるのではないか。

 ☆☆前回で問題とした、近隣の原発の怖さについては、大岡山工大からは筆者の質問に何の返事もない。税金で研究しているのに傲慢である。資料がそろい次第、追って特集を組みたく思う。じつは、大学の原発は今日までにもたくさんの事故を起こしていたーーー。

(区内在住ジャーナリスト・N)

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