ホーム >8月号 >地震予測

郷土教育全協大田支部・学習会報告−高齢者医療事情
必要な医療制度はいつになれば

 6月22日土曜日に、大田区消費者生活センターで学習会「高齢者医療事情」が行われました。主催は郷土教育全国協議会大田支部で、講師は看護師の井ノ口恵子さん、参加者は12名でした。学習会内容は、大田支部の「高齢者が病気になっても安心して病院にかかることや、入院が難しいのでは・・・」という意見が出て、テーマが決まりました。

日ごろの不安への解説

 講師の井ノ口恵子さんは、資料に沿ってわかりやすく解説をしてくれました。医療保険と介護保険の違いや、75歳になったら後期高齢者医療制度に移るとか介護保険制度にも、第1号被保険者(65歳以上で、介護や支援が必要とされたときにサービスが受けられる)と第2号保険者(40歳以上で、特定の病気が原因で介護や支援が必要と認定されたときにサービスを利用できる)がいるなど、日常的に聞いていても、改めて説明を受けるとわかりやすく理解できるものです。高齢者の医療費助成や入院となったときの入院費や入院期間など、参加者から意見や質問や感想が多くあり、日ごろ不安に思っていることなどを確認した学習会でもありました。

不安尽きない医療制度

 社会保障制度の見直しの度に医療制度や介護保険制度の見直しがあり、必要かつ大切な制度であるにも関わらず、使いづらいものになっていると私は、思っています。一つの病院の入院期間が限定された時も、社会的入院(入院による治療の必要性が低くなったのに、家庭の事情、独居、介護の事情などで長期入院をしていること)を減らすことがまず挙げられましたが、実情は、入院が必要な患者が次の入院先、落ち着いたらまた「次の入院先を見つけてください」と担当医や病院側から言われたのでは、安心して治療入院ができないと私は思うのですが。病院側も減収は避けたいと。社会保障制度も、予算の削減が言われて久しいのですが、ますます進む超高齢者社会で、いつまで待てば、私たちに必要な医療制度になるのでしょうか。

相談できる人の存在が重要

 リハビリテーション病院、回復期リハビリテーション病院や高齢者施設特に、介護付き施設やケアハウス、グループホーム、有料老人ホーム、生活支援ハウスや高齢者円滑入居賃貸住宅、ケア付きマンションなど、高齢者にとって不安な住居やケアについても、講師の井ノ口恵子さんは、丁寧にわかりやすく説明をしてくれました。
 学習会を終えて、医療制度や介護保険制度を私たちが、十分知って活用することも必要ですが、自分が不安や不満、心配な時に身近に講師の井ノ口恵子さんのような方に相談できるのが、一番安心できるのではと、私は思いました。
(郷土教育全国協議会大田支部 会員 小笠原春美)

ページの先頭へ↑