多摩川緑地(サッカー場・野球場)の放射線量

2011/07/11

 14才になった息子は、地域のサッカーチームでほぼ毎日、グランドの砂ぼこりにまみれてサッカーをしています。
 心配になった私は線量計を買ってきて多摩川緑地にあるグランドの放射線量を計ることにしました。手に入れたのは、信頼できる(気がする)国産の線量計で、クリアパルス社製のA2700という型番、Mr.Gammaという愛称の機械です。
 7月11日、梅雨が明けて暑い日に半日、多摩川の土手を自転車で走って計った記録をPDFファイルにしましたので公開します。

 →PDFファイルへ

 当初、週一回区内3カ所だけで放射線量を計ってお茶を濁そうとしていた大田区ですが、区民の声に押されて、区立保育園、小学校、中学校、公園、プールなど161カ所でも放射線量を計測して発表することになり、部分的に結果が公表されはじめています。
 私がサッカー場、野球場で計った結果は、区が公園で計った値と同じか少し高い程度でした。この値について、大田区をはじめ行政は「人体に影響を与えない程度で、心配はいらない」と言うはずです。
 しかし、私の計った値は、福島原発事故が起きる前の大田区内の線量に比べてほぼ3倍です。そして、こうした値はもとに戻る気配がありません。「安全な被爆は存在しない」(小出裕章さん)という見解を踏まえれば、浴び続ける放射線量の増加は、少ないとはいえ、将来、ガンなどを発症する確率を高めていることは間違いないはずです。
 日本政府をはじめ、原発推進派がよりどころにしているICRP(国際放射線防護委員会)は体外からの被爆(外部被爆)のみを重視して、体内に取り込んだ放射性物質からの内部被爆の影響を無視してきたという批判が大きくなっています。成人前で放射性物質に対する感受性が高い息子が、降り積もったセシウムを土ぼこりとともに吸い込むことによる危険がどの程度あるのか、何も分からない私は大変心配しています。

 しかし、息子にとってサッカーは今、「人生そのもの」と言っていいほどの存在です。とてもやめさせる訳にはいきません。汚染されてしまった地で生きることになった私たちは、今後もさまざまな場面で、汚染によって体に異変を起こす危険と一人一人が向き合い、このような判断・決断を繰り返しながら生きていくしかないのでしょうか。

● 東京電力は、私たちにもとの空気と土と水を返せ!!
● もとの空気と土と水を返さないまま、再び原発を推進することを絶対に許さない!!